日本発祥で、今や世界中で親しまれている抹茶。
その風味豊かな抹茶を使ったスイーツや菓子は、どれも魅力的でつい手に取りたくなりますね。
特に家庭でお菓子を作る際には、抹茶パウダーが不可欠です。ですが、普通の抹茶と抹茶パウダーには、一体どんな違いがあるのでしょう?
抹茶パウダーが手元にないとき、代わりに抹茶を使っても大丈夫なのかと思うこともあるでしょう。
そこで、この記事では次の2点を詳しくご紹介します。
1. 抹茶と抹茶パウダーの主な違い
2. 抹茶や抹茶パウダーがない場合の代替方法
これらについて、詳細にわたり解説していきます。
抹茶と抹茶パウダーの特徴及び製造工程の違い
抹茶と抹茶パウダーは共に粉末状の形態をしていますが、製造方法にはそれぞれ特徴があります。
緑茶を基にして作られる伝統的な抹茶と、外見が似ている抹茶パウダーの製造工程を詳しく解説します。
抹茶の製造工程
1. 直射日光を遮るために覆った茶葉を収穫し、酸化を防ぐために加熱
2. 茶葉を揉まずに乾燥させる
3. 石臼で微細に挽き、粉末にする
抹茶を作る際の重要な工程は、「日よけで育てた茶葉を使用する」ことです。
収穫の約3〜4週間前から茶葉を藁で覆い、太陽光を遮断します。これは被覆と呼ばれ、茶葉のテアニンというアミノ酸を守るために行われる手法です。
テアニンは日光にさらされるとカテキンへと変化し、苦味を増すため、美味しさと甘みを保つために被覆されます。
このようにして石臼で丹念に挽かれた茶葉が、滑らかな抹茶になります。
抹茶パウダーの製造方法
1. 日光にさらされた茶葉を収穫し、酸化を防ぐために加熱
2. 茶葉を揉んで乾燥させる
3. 機械による粉砕で粉末化
抹茶パウダーの原料となる茶葉は、主に日光をたっぷり浴びた煎茶です。
煎茶は抹茶よりもカテキンが豊富で、その結果苦味が強くなります。
抹茶パウダーは、機械によって効率良く粉末化され、製造時間とコストを削減します。
この製造過程の違いが、抹茶パウダーが抹茶よりも手頃な価格で市販される理由です。
抹茶と抹茶パウダーをお菓子作りで上手に活用する
お菓子作りでは、抹茶を抹茶パウダーの代替として使うことができます。
ただし、抹茶は抹茶パウダーよりも価格が高いため、お菓子作りで使う際は少々贅沢かもしれません。
抹茶パウダーを使用すると、お菓子の焼き色が美しく仕上がるメリットがあります。
また、カテキンが豊富な抹茶パウダーは、お菓子の甘さと茶の風味が良いバランスで引き立ちます。
高品質の抹茶を使えば、お茶の豊かな風味を楽しむことができる素晴らしいお菓子ができますが、日常のお菓子作りでは抹茶パウダーでも十分満足のいく味わいが得られるでしょう。
抹茶・抹茶パウダーがない時の便利な代替品
抹茶や抹茶パウダーが手に入らない時に使える代わりの素材は2つあります。
●粉末状の日本茶
●即席抹茶ラテ
これらの代替品について詳しく説明します。
粉末状の日本茶
お菓子作りでの抹茶の代わりには、粉末状の日本茶が適しています。
この粉末は、抹茶に比べて普通の日本茶のような風味がします。
焼き上がりの色は抹茶パウダーよりも薄くなりますが、それでも緑色がつくので抹茶風のお菓子に使えます。
即席抹茶ラテ
お湯を加えるだけで完成する市販の即席抹茶ラテも、抹茶や抹茶パウダーの代わりとして使えます。
この抹茶ラテは乳成分を含んでいるため、通常の抹茶よりもクリーミーな抹茶ミルク風味のお菓子が作れます。
深い抹茶の苦みや風味を求める場合には少し違いがあるかもしれませんが、子供でも食べやすい味わいになります。
抹茶ラテには砂糖が含まれていることが多いので、これを使う際はレシピの砂糖の量を減らすことをおすすめします。
抹茶や抹茶パウダーの代わりとしての青汁の使い方
青汁は緑色の粉末であるため、抹茶や抹茶パウダーの代替として考えられることもあります。
ただし、青汁の主要成分はケールや大麦若葉、明日葉などの野菜で、これは抹茶や抹茶パウダーに使われるお茶の葉とは異なります。
それでも、お菓子作りで緑色を出したい時や、軽いお茶の風味が欲しい時に青汁を使うことは一つのアイデアです。
青汁をお菓子に加えることにより、健康に良い要素を美味しく取り入れることができるという利点もあります。
抹茶と抹茶パウダー、それぞれの特徴と使い分け|まとめ
抹茶と抹茶パウダーの違いやそれぞれの使い方についてご紹介します。
●製法の異なる抹茶と抹茶パウダー
●高級な抹茶はお茶の儀式に適している
●手頃な価格の抹茶パウダーはお菓子作りに最適
●粉末状の日本茶や抹茶ラテも代替品として使用可能
抹茶と抹茶パウダーが似ているようで、実は製法に大きな違いがあることが分かりました。
少し勇気がいるかもしれませんが(笑)、本格的な抹茶を使ったお菓子作りに挑戦してみたいですね!