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バルコニーに出没する赤い害虫の駆除と予防策|乳幼児がいるご家庭の場合

毎年の春から初夏にかけて、バルコニーやセメントの壁辺りによく見られる赤い小さな虫は、見るだけでぞっとするほど不快感を与えるかもしれません。

しかし、これらの虫は「タカラダニ」という種類のダニであることが知られています。

もし放置すれば、これらの虫が布団や衣服に付着し、家の中に入り込むこともあり得ます。

見つけたら速やかに対処したいところです。

本稿では、このような不愉快な害虫、タカラダニを除去し、その予防についての方法を紹介します。

バルコニーで見つける赤い虫への対処法

対策を講じる前に、私たちが取り組むべき相手が「タカラダニ」という生物であることを理解することが肝心です。

相手のことをよく知ることで、焦らずに効果的な方法を選ぶことが可能になります。

タカラダニの詳細情報

タカラダニは、ダニの仲間で、「カベアナタカラダニ」という名前でも知られています。この生物は、ダニ目タカラダニ科に属しています。

タカラダニの生態はまだ完全には解明されていない部分がありますが、幼虫期にはセミ、アブラムシ、バッタなどの多様な節足動物を宿主として利用し、その体液を吸い取ります。

食事を終えた後、地面へ落ち、次の成長段階である若虫に変わります。

この若虫と成虫は、花粉やハダニを食べて生活し、その体長は大体1mmほどです。

バルコニーまたはコンクリートのような無機質な面にこのダニが見られるのは、季節の末期に花粉が大量に蓄積し、食べ物に困らないため、生息・繁殖しやすい環境ができあがっているからと推測されます。

タカラダニの名前由来について

タカラダニの名前には、興味深い二つの由来があります。

まず一つ目は、子供たちがセミやその他の昆虫にくっついているたくさんの小さな赤いダニを発見し、それが宝物を見つけたように感じたエピソードに基づいています。

二つ目の由来は、このダニが湿った場所を好む性質から、古来、人々が赤いダニが見られる場所を水源探しの目印としていたことに関連しています。水は生命の源として大切にされ、このダニが水源の存在を示しているかのように考えられていたのです。

タカラダニのリスク

タカラダニは、成虫になっても花粉や他の小昆虫を食べて生きていますが、日本国内でこれらが人間や他の動物に害を与えた事例は報告されていません。ただし、海外ではこの種による被害があったとの報告もあり、完全に安全だとは言えない状況です。

タカラダニ発見時の対処法

布団や洗濯物にタカラダニを見つけた際は、正しい対処法を心がけましょう。

特に、「押しつぶす」という行為は避けるべきです。

ダニを潰すと赤い体液が出てしまい、これが衣類や布団にシミを残してしまいます。

そのため、ダニを直接払ったり手で取るのではなく、ガムテープなどを使って除去する方法が推奨されています。

タカラダニ繁殖期の対応策

タカラダニの除去には、身近にあるゴキブリやハエ用の一般的な殺虫剤が効果的です。おすすめの製品には次のものがあります。

先ず、天然成分で速効性と高い殺虫力を兼ね備えた「虫コロリアース(エアゾールタイプ)」が推奨されます。

ムカデやクモを始めとする一般的な害虫や、木を痛めるキクイムシ等を素早く確実に取り除くことが可能です。

ただし、細かい虫が飛ばされないよう、ある程度の距離を保って使用することが肝心です。

続いて、「クモの巣徹底退治スプレー」も効果的です。

このスプレーは、殺虫と忌避の両方の効果があり、クモの巣の形成を約1~2ヶ月防ぐことができます。

噴射量を調整可能なノズルがついており、霧状にして広範囲をカバーすることができます。

また、タカラダニは水分に弱いため、梅雨の時期に自然と減少することが多いです。

そのため、大量発生している箇所に水を直接かけることで、効率的に駆除することができます。

ただし、この方法だと数日後に再び大量に発生することがあるので、継続的な注意が必要です。

乳幼児のいるご家庭で赤い虫の対処法

家に小さな子どもがいると、どんな虫でも気になる存在です。外に洗濯を干したり、窓を開けることにも二の足を踏むようになりがちですし、赤ちゃんがいるからこそ、化学殺虫剤の使用に躊躇する方も多いでしょう。

そういう場合、家で手軽に作れる自然由来の駆除方法が役立ちます。

【用意するもの】
液体食器洗剤:30ml
液体洗濯糊(ポリビニルアルコール含む):30ml
水:440ml
スプレーボトル

これらを組み合わせて作る駆除液を、赤い虫が見られる箇所に適用します。

この自作の駆除液によって、ダニは水の膜で包まれて窒息することになります。

また、含まれる糊の効果で、壁面にいる虫への対処も可能で、液滴が垂れる心配も少なくなります。

ただし、アパートやマンションなどの集合住宅では、自室だけで対策を施しても他の住戸からの侵入が考えられるため、完全な解決には至りにくいという点は覚悟が必要です。

赤い虫対策:ベランダ編

タカラダニを寄せ付けないための有効な対応策を解説します。

【ベランダの定期的な清掃】
タカラダニが好む食料源には花粉、苔、ハダニがあります。花粉のシーズンが終わった後、ベランダには目に見えない花粉が大量に残り、また、日陰の場所では苔が生えやすくなっています。これらはタカラダニにとって理想的な環境を提供するため、食料がなくなれば他所へ移動します。高圧洗浄機を活用して、これらの餌となるものを洗い流すのが効果的です。

【長期間効果のある駆除剤を活用】
タカラダニは殺虫剤に対して弱点を持っています。ベランダへの侵入を阻止するには、長期間効果が持続する駆除剤の使用が効果的です。タカラダニが多く見られたエリアには、卵が残されている可能性があるため、それらの場所にも念入りに塗布することが重要です。

【推奨製品】
「ノビマックス油剤」は、その強力な効果でおすすめの一つです。この製品には即効性と高い致死率を誇るノックダウン効果がありますが、赤ちゃんがいる家庭では使用する位置に配慮が必要です。

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