味噌濾し器は、味噌汁を作る際に本当に必要なのでしょうか。この問いに対しては、さまざまな意見が存在します。
地域や家庭によって異なる味噌汁の風味、それによって生じる味噌の粒に関する好みの違いは、時として家庭内での小さな争いの火種となることも。
味噌の粒を気にする人もいれば、全く気にならない人もいますし、粒が目立つ味噌と滑らかな味噌の両方が市場には出回っています。
こうした背景を踏まえると、味噌濾し器の役割は非常に大きなものがあります。
この記事では、味噌濾し器の必要性、その使い方で味噌汁をさらに美味しくするコツ、そして味噌濾し器を使用しない場合の粒への対処法について詳しく解説します。
味噌こし器の有無、その必要性について
お味噌汁の作り方において、味噌こし器の使用は完全に「個人の好み」に依存します。
基本的なお味噌汁の作り方は、出汁をとり、具材を加えて煮込んだ後、火を止めてから味噌を溶かし入れるという手順です。
使用する具材は家庭や季節によって異なりますが、味噌の取り扱いについては様々な意見があります。
では、味噌こし器を使う理由について詳しく見ていきましょう。
味噌こし器のメリット
味噌には、その原材料である大豆や米麹、麦麹が形成する粒が含まれていることがあります。
味噌こし器の使用は必須ではありませんが、使用することで得られる利点は以下の通りです。
●味噌の固まりが残らず、すっきりとした仕上がりに
●スープの口当たりが滑らかになる
●食後に味噌の残りが少なくなる
お味噌汁の醍醐味は、具材の風味だけでなく、スープの質感も重要です。
具は特に問題なくとも、スープの滑らかさを求める傾向があります。
味噌の粒子が残ると口当たりが悪化し、食事の終わりに器に残ることもあるため、味噌こし器が便利です。
また、豚汁のように肉や野菜と一緒に味噌を長時間煮込む料理では、味噌こし器を使わずにそのまま加える方が、より深みのある味わいになることがあります。
味噌こしの活用法とその美味しさの秘訣
味噌を濾す際、一般的なスプーンではなくすり鉢を使ってしっかりと練り潰すことで、米麹の粒子を完全になくすことができます。
この方法を使うと、味噌こし器で濾した時に網目に残るカスも少なくなります。
味噌カスとは、味噌を濾した際に残るもので、「みそっかす」とも呼ばれ、通常は不要とされることが多いです。
しかしながら、この味噌カスには食物繊維が含まれており、栄養価が高いため、気にせず使用したり、味噌汁に再利用する人もいます。これは人それぞれの好みや考え方によるものです。
Amazonで特に人気のある味噌こし器は、鍋の縁に掛けやすく、食洗機にも対応しているため使い勝手が良く、価格も手頃です。細かい目の設計のため、すり鉢で練る必要なく味噌が滑らかに溶けます。
一方、すり鉢を使う方法は手間がかかるものの、味噌カスが出ないため、とろみが加わり舌触りが非常に滑らかになり、味わいも豊かになります。
最新のすり鉢は使いやすく設計されており、底がシリコン製のものなら、テーブルやキッチンの台を傷つける心配もありません。
粒入り味噌に対するさまざまな感覚
粒入り味噌の特有の食感が苦手な人が多い一方で、意外にもそれを好む人たちがいます。
粒が特に気にならない家庭では、味噌をそのまま溶かして使うこともあるのです。
例えば私の実家でも、母は手作りの粒が残る味噌を好んで使っていました。そのため家の味噌汁には豆の粒がゴロゴロと入っていました。
幼少期にはその粒を嫌っていましたが、大人になるにつれ、その独特の食感が魅力的に感じられるようになりました。
しかし、来客がある際には、普段とは異なり味噌こしを使うことがあります。日常では手軽さを重視しますが、客人にはより丁寧な料理を提供したいと考えているからです。
まとめ
本日は主に味噌漉し器について話してきましたが、実は漉し器を使わずに済む種類の味噌も存在します。それは「こしみそ」と呼ばれるものです。
「粒の存在が苦手で、漉し器を使うのが面倒」と感じる方には、こしみそが便利です。地域によってはスーパーで主にこしみそが扱われていることもあります。
ただし、こしみそは製造過程で大豆や麹を細かく砕き、漉すため、滑らかな口当たりですが、粒みそに比べて香りや風味が少し劣る場合があります。
どのタイプを選ぶかは、作る人の好みや手間をどう感じるか、食べる人の好みに応じて選ぶべきです。
味噌汁に対する好みは人それぞれであり、家族と意見が異なる場合も、「それぞれの感じ方がある」と受け入れ、様々な味噌汁を楽しむ心がけが大切です。
