寒い季節になると、温かいクリームシチューが食べたくなりますよね。
普段は鶏肉が使われることが多いですが、たまには違った食材として鮭を選んでみてはどうでしょうか。
鮭を使うことで、いつものシチューに新しい風味が加わり、鮭の魅力を再発見できるかもしれません。
ただ、鮭を使ったシチューには、時々嫌な生臭さが生じることがあります。
せっかく時間をかけて作ったシチューが生臭かったら、がっかりしてしまいますよね。
なぜシチューが生臭くなるのか、その理由を掘り下げてみたいと思います。
この記事では、鮭のクリームシチューが生臭くなる原因と、それを美味しくするための工夫についてご紹介します。
サーモンクリームシチューに感じる独特の生臭さの理由
サーモンを使用したクリームシチューに生臭さがあるのは、サーモン固有の臭い成分が取り除かれていないためです。
サーモンを含めた多数の魚種には、特有の匂いが存在します。
この魚特有の匂いは、【トリメチルアミン】という物質に起因しています。
トリメチルアミンは、魚が死亡した際にすぐに形成されるもので、多くの魚に本来含まれています。
この匂いはかなり強力で、加熱しても消失しないという特徴があります。
液体を多く含む料理、特にクリームシチューのようなものでは、臭みが全体に広がりやすいため、サーモンクリームシチューでは生臭さが際立ちやすくなります。
鮭クリームシチューの臭み対処法
鮭を使ったクリームシチューで不快な臭みがある場合、ルーや牛乳を加える前に解決する方法があります。
最良の手段は、スープを一度捨てて新しく作ることです。ルーや牛乳を加える前であれば、具材が既に煮込まれている状態でも、スープを廃棄するのは比較的簡単です。
なぜなら、臭みがスープのような液体に溶け込んでしまうと、それを除去するのは難しいためです。
特に、ルーが加わった後は既に調味が完了しているため、何か他の材料を追加すると味全体のバランスが崩れてしまう可能性があります。
臭みが消えたとしても、味が強くなり過ぎたり、元のクリームシチューの特徴が失われることも考えられます。
したがって、鮭クリームシチューに臭みがある場合、最適な対応はスープを一度捨ててからやり直すことです。
具体的な手順は以下の通りです。
- 具材をざるに移して、
- 水で洗い流して臭みを除去し、
- 再び鍋に戻し、適量の水を加えて加熱します。
市販のルーを使用せずに鮭クリームシチューを作る場合は、この後にコンソメや塩で味付けし、牛乳を加えて煮込むだけです。
市販のルーを使用する場合は、鍋が沸騰したら一度火を止めてからルーを加えてください。
沸騰中にルーを入れると、完全に溶けずに適切なとろみが得られないためです。
ルーをしっかり溶かしてから再び加熱することで、理想的なとろみを実現できます。
美味しい鮭のクリームシチューの作り方
鮭を使ったクリームシチューを、臭みなしで美味しく作るためには、いくつかの重要なステップがあります。
この料理を成功させるためのポイントは、鮭の下処理にあります。以下の手順に従って、美味しい鮭のクリームシチューを作ってみましょう。
- 鮭を流水で丁寧に洗う
- 鮭に塩をふり、出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取る
- 鮭を少量の料理酒で煮てから、シチュー用の鍋に加える
①サーモンの水洗い
サーモンを調理する前には、水道水で丁寧に洗い流すことが重要です。
新鮮なサーモンはそのままでも大丈夫ですが、保存されているサーモンには表面に粘りや血液が出てくることがあります。
これらをそのままにしておくと、不快な臭いの原因になり得るため、最初にしっかり取り除くことが肝心です。
表面を水道水で洗って清潔にしましょう。
お湯を使う方法もありますが、後の工程で臭みを取り除くため、水洗いだけで十分です。
②サーモンに塩を振り、水気を拭き取る
サーモンを水で洗った後は、軽く水気を拭き取り、塩をまぶしてしばらく置いておきましょう。
これによってサーモンから不要な水分を除去し、同時に下味をつけることができます。
出た水分を放置すると臭いの原因になるので、しっかりと拭き取ることが大切です。
③サーモンを料理酒で蒸し焼き後、料理に加える
下準備が整ったら、サーモンを直接鍋に入れず、まず軽く火を通すことから始めましょう。
料理酒で蒸し焼きにすると、サーモンの臭みが取れるだけでなく、肉質が柔らかくなります。
特にシチューやカレーにサーモンを加える際は、先に表面を焼き固めることをお勧めします。
料理酒の代わりに白ワインを使用することで、風味が増し、より豊かな味わいのクリームシチューを作ることができます。
白ワインで蒸し焼きにすることで、サーモンの味がワンランクアップし、より美味しい料理に仕上がります。
サーモンクリームシチューの匂い防止のポイント
●匂いが気になった場合、ルーと牛乳を加える前ならば、一度材料を洗い流してからやり直すことができます。
●サーモンクリームシチューを美味しく作る秘訣は、サーモンの下処理を丁寧に行うことにあります。
サーモンクリームシチューに特有の匂いがあるのは、サーモンの特徴的な匂いを調理過程で除去しきれていないからです。
魚の匂いは、加熱してもなくならないため、シチューに使う際はサーモンをきちんと処理することが大切です。
手間はかかるかもしれませんが、少し古くなったサーモンも適切に処理すれば、美味しいシチューになるので、是非お試しください。
